ロータリーの友 2017年7月号
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平成29年 7月号ロータリーの友「たいてい誰かが『イアンの考えはどうだろう?』と聞きます。いつも賢明な助言をしてくれますからね」左ページ:ポートフィリップ湾沿いのビーチなど、メルボルン地域の美しい自然をいつも楽しむジュリエットさんとイアンさん。以前海の近くに住んでいた時には、よく海岸を散歩しましたったのでしょう。『手を貸そう』と言ってくれました」と、バーンズ氏は懐かしそうに語ります。「計画を止めさせようとはしませんでした」  ライズリー氏の紹介とアドバイスのおかげで、バーンズ氏は最終的にオーストラリアの21地区すべてから支持を得ただけでなく、さらにニュージーランドの6地区も仲間に加えることができました。ロータリーは資金とボランティアによる支援を提供し、RACS(Royal Australasian College of Surgeons)からは熟練した外科医がボランティアとして参加しました。「Interplastのプロジェクトは、ロータリーが他の組織と協力してニーズに応えた良い例」とライズリー氏は言います。 バーンズ氏はライズリー氏について、「いつも興味を持って私たちの活動内容を知りたがり、進行具合を確認したがっていた」と語ります。「それではうまくいかないだろうと思う時には、私のところに来ておだやかにそう言います。彼には、どうすれば活動が効果的に進むか教える力があります」9810地区のロータリアンは、ライズリー氏がガバナーだった年度の地区大会を懐かしく思い出します。ちょっとした演出が必要と考第えた彼は、レーシングカーに乗ってステージに登場しました。以来、この地区のガバナーは、同じくらい派手な登場をしようと頭をひねるようになりました。リチャーズ氏は、西部劇でおなじみのクォーターホースに乗って登場しました。  組織にとって楽しさは不可欠な要素である、とライズリー氏は強調する一方で、ロータリーは世界を変えなければならないとも言います。1月の国際協議会では、環境悪化が全人類にとって脅威であると訴え、植樹は、実際に環境に良いだけでなく、象徴的な力を示す一つの意思表示であるとして、すべてのロータリークラブに対して会員数分の木を植えようと呼びかけました。 また、ロータリーは若い会員を増やすための努力をもっとすべきなのですが、その若者たちはロータリーだけでなく、他団体からも求められている、とライズリー氏は言います。彼らは奉仕活動に興味を持ち、良いことをしたいと考えている、とライズリー氏は力説します。しかし、彼らは、選択の自由をもっと必要としています。「私たちは、若い人たちが時間を無駄にせずに参加できるようにする必要があります」 それが、会員の種類や例会についてクラブに柔軟性を持たせる2016年規定審議会の決定を彼が熱心に支持する理由の一つです。「皆が毎週例会を開きたいと考え、クラブの事情にも合っているなら、それは素晴らしいこと」と彼は言います。「しかし、何らかの理由で、それができない人がいます。私にとって、柔軟性は非常に大切なことに思えます」 ライズリー氏はさらに、ロータリーは組織の外部の人々とも、もっとうまくコミュニケーションする必要があると懸念しています。「ロータリーは会員同士で話し合いながら成長してきました。長年、私たちは自分たちの活動を外部の人々に広めないという精神がありました」と指摘します。「外の世界に対して、十分に広報をしていませんでした。私が特に危惧しているのは、ポリオが撲滅されたときに、ロータリーがその努力に見合った評価を受けない可能性があることです」 長年会計士として働いてきたライズリー氏は、ロータリーがいかに影響を与えてきたかを示す方法の一つに「数値化」があると考えています。「ロータリーが今までしてこなかったのは、活動成果の価値の計算です。世界には3万5,000のクラブがあり、すべてがよいことをしています」。ロータリーで成果を数値化できるように、各クラブに対して、支出または寄付した金額と奉仕活動に費やした時間を報告するよう求めています。「世界中の人だけでなく、ロータリアン自身も、私たちの活動の価値の大きさに驚くでしょう」 17

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