ロータリーの友 2017年7月号
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THE ROTARY-NO-TOMO2017 VOL.65 NO.7 国際ロータリー(RI)理事1年目は西も東もぼやけ、五里霧中の歩みの年でした。2016年規定審議会で採択されたクラブ運営の柔軟性の問題、そしてゾーンの再編成の問題という2つの大きな課題を抱えた厳しい年でした。会員増強が日本のロータリーの大きなテーマ 第45回ロータリー研究会(2016年11月30日~12月1日)は、全国のシニアリーダーのご協力のおかげで、無事お役目を果たすことができましたが、結びのオープン・フォーラムの席上「日本のロータリーに望むことは? 」という質問に、ジョン F .ジャームRI会長(当時)から「日本のロータリーは新しいクラブを創るのがよろしいのでは?」と活を入れられました。つまり「拡大して増強を図りなさい」ということです。この会員を増やすことこそが、日本のロータリーの大きな課題として突き付けられたと痛感しています。そのことをより意識させるかのように、イアン H. S . ライズリーRI会長が「ロータリー:変化をもたらす」というRIテーマを掲げました。私はジャーム元RI会長ならびにライズリーRI会長の息の合った素晴らしい継続性を訴えるRIの波と捉えました。つまり2016年をもってRIは方向転換したのであります。2017年国際協議会では「2016年の規定審議会を重視したクラブ運営」をするよう訴えがあり、ロータリーを変えようとするRIの強い意志を感じました。2016年規定審議会を重視した新しいクラブ創り 2016年規定審議会での決定を世界中のロータリアンの総意と受け止め、日本のロータリーも歩調を合わせる必要があります。足並みを合わせ同一方向へ歩むことこそ、日本のロータリーの発信力を作る基礎と考えます。そのためにはまずクラブを強くする必要があります。2,263クラブ(2017年4月末現在)ある日本国内のロータリークラブのうち、40%にあたる約900クラブが30人未満のクラブです。この約900クラブと、今後新たに創立するクラブは、以下の項目にご配慮いただきたいと思います。① 例会のあり方を日本の伝統的な形式から変えなけれ  ばなりません。 ・平日に働きながら出席(60~90分間)できる時間帯は何時なのか? ・その日出席できない会員のための配慮としての、形式を変えた出席方法は?② 安価なクラブ運営を徹底的に行う方法は?(注1)③ 地区委員会への出席は極力避けてインターネットを  活用する(注2)。④ 会員身分と職業分類を検討する。⑤ 30人未満のクラブは10人前後を増強するクラブ目標を立てる。増強の発想を変えないと実現しない。例えば、街づくり、地域づくりのためのクラブ戦略計画を作成し、地域の人々のニーズに応えられるクラブになるよう、奉仕活動を特化する。そのためにはクラブを越えて同一地域内のロータリークラブと協働し、継続するプログラムを開発、実施する。RI理事メッセージ2年目を迎えるに当たり2016-18年度国際ロータリー理事 斎藤 直美 (豊田RC)40(注1、2) 地域でボランティア活動をする青年や退職者にとっては月々2万~3万円の会費やロータリー財団、米山記念奨学会への寄付、そしてクラブの各種委員会や地区委員会出席に伴う出費(食事代も含む)が、家計に影響を及ぼすことに深く配慮しなくてはなりません。この負担はロータリーに入会するのを阻む第一の要因と考えます。2016年規定審議会を重視した新しいクラブ創りは、日本のロータリーの急務と考えます。 ゾーン再編問題については、各ゾーンの会員数がほぼ均等になるようにする(約3万5,400人)という客観的な基準があるため、財団寄与や、世界的なボランティア活動への参加貢献度などは全く考慮されずに作業が進行しています。2019年の規定審議会にて最終決定となります。第2760地区(愛知県)2006-07年度ガバナー

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