ロータリーの友 2017年7月号
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THE ROTARY-NO-TOMO2017 VOL.65 NO.7エッセー、海外のロータリークラブ訪問記、時局雑感など。1,000字以内。関連写真があれば添付してください。1380これからのロータリークラブ、不易流行  福井あじさい     中村 敏雄 先日、廣畑富雄パストガバナー(第二七〇〇地区)が書かれた『ロータリーの心と原点』の本を読みました。 この著書の「ロータリーの心を考えるには、ロータリーの創立者ポール・ハリスが、なぜロータリーを創立したのか、学ぶ必要があります」の一節が大変心に残りました。 二〇一一年私がロータリーに入会した時、今は亡き淡島洋大先輩が「まず『手続要覧』を読みなさい。何事も原点に立ち返ることが大切だ」とおっしゃったことが今も深く心に残っております。その後、クラブ幹事を務めた時には、この「ロータリークラブの基本姿勢に立ち返る」という一節は、私の心の支えになっておりました。 さて、二〇一六年の規定審議会では多くの重要な決定が行われ、クラブに柔軟性と自主性を、という方向性が示されました。このことは、今後の活動にとって大変良いことだと思うのですが、ややもすれば、ロータリーの基本から離れていくことにならないだろうかと、少々危惧を覚えるのは私だけでしょうか。 昨今話題の「二〇二五年問題(超高齢化社会到来の問題)」ですが、現状のロータリークラブにも大きな影響が出始めていると感じています。しかし、その対応策を間違えると、会員増強ばかりに捉われて、さらに組織の維持だけばかりを考えていくことになりはしないか、と思うのです。 ロータリークラブの目的には、地域を発展させることも含まれると考えます。そのためには、各種会議や奉仕活動の見直し、クラブ同士での共通の奉仕活動の実践、また、より有意義な活動のためクラブの合併など、単に会員を増やすことだけではなく、いろいろな視点からそのあり方を考えていくべきではと思います。 人のために自分が役立つことは何か、を常に考え実践すること、「四つのテスト」を基本におのおのが天職である職業に奉仕し、そして、ロータリークラブがボランティア団体に近い組織に偏ってしまうのではなく、その精神を守り地域に奉仕していくことが、今一番大切なことではないかと思うのです。 変えてはならないものは変えずに順守し、同時に変えるべきところは勇気をもって変えていく。「原点を守ること」と「新たな変化を遂げること」、この「不易流行」の精神こそが、これからのロータリークラブには大切なことではないでしょうか。 社会における責任の重大性を認識しながら、さらに発展していくことを切に願っているところです。ロータリアンのご意見をお聞かせいただけたら幸いです。(第二六五〇地区 福井県 農業) 三月一八日、例会場にて、当クラブの創立四〇周年記念式典が行われました。私たちは、当日に至るまで二〇回以上の会議を、実行委員長と行ってきました。スポーツでも、毎日欠かさない練習が本番での活躍を支えるように、準備会議の積み重ねが、式典の成功を支えているように思います。 私は記念事業部の一員として、佐藤信一部会長(当時、以下同)と、メンバーとどういったところに寄付をするかを検討を重ねました。その結果、市の公共施設、社会福祉法人、学校、米山記念奨学会などを選定しました。この間、佐藤部会長はガバナー補佐も務めていて、ずいぶん忙しかったのではないかと思うのですが、リーダーシップを発揮。加えてポリオワクチン投与のために、インドへも赴いていました。彼の、ロータリーへの思いが伝わってきます。 本村凌二著『教養としての「世界史」の読み方』魯迅のメッセージ     前橋東馬場  誠

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