ロータリーの友 2017年7月号
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平成29年 7月号ロータリーの友8112ニ弁当を食べている。お年寄りは食べられん」と聞いて、クラブ有志が朝に温かい味みそ噌汁を提供した。仕込みは朝六時半から。調理指導は間嶋さんがした。会員とアルバイトが交代で六月から週三回二か月間、提供し続けた。 阿蘇くまもと空港ホテルエミナースの例会に伺った。若手で忙しい人が多いからか、来た会員から着席すると開会を待たずにランチを食べている。桂会長がリードしながらてきぱきと会が進んでいく。「関西のロータリークラブがタコ焼きを実演して配る。どこでやってもらおうか」という議題もあった。同じ日に他のイベントもあるが集客は大丈夫か。雨が降ったら。行列はさばけるかTHE ROTARY CLUB OFKUMAMOTO RINDOU熊本りんどうロータリークラブブの周年事業も延期されたりしていたが、「だったら、むしろ一〇周年は盛大にやって『震源の町』から地域を盛り上げようとなりました」(住永さん)。 熊本りんどうRCの創立は二〇〇六年。第二七二〇地区で七七番目、最も新しいクラブだ。同地区のガバナーやパストガバナーらが結成を働きかけ、スポンサークラブの熊本城東RCから益城町の東熊本病院長の永田壮一さんが特別代表になりメンバーを集めた。その永田さんが今年七月、ガバナーに就任。「一時期は会員が減り、このまましぼんでしまうかと心配しましたが、ここ三年ほどは盛り上がってそこから勉強したんです」と言う。 一〇周年記念式典の会場は熊本キャッスルホテル。橋下徹・元大阪市長の講演にはロータリアンのほか一般の人たちを合わせて七〇〇人が詰めかけた。会員が甲かっちゅう冑姿で演劇を披露したりバンド演奏したり盛りだくさんのプログラムだった。ちなみにバンドの編成を記すと、ボーカル馬場太果志さん(式典実行委員長、東熊本第二病院長)、ギター三村彰吾さん(歯科医)、ベース住永栄一郎さん、サックス篠崎あずささん(デザイン会社)、キーボード若杉美雪さん、そしてドラムは「昔取った杵きねづか柄」という永田さん。ビデオを観たが、みなさんノリノリだ。 一九四二(昭和一七)年生まれで最年長の熊本PRセンター社長、堅田勝彦さんは「ものごとがなかなか決まらず、これで間に合うのかと、以前は若い人たちに焦じれたこともあったけど、なあに、最後はうまくやってのけてくれる。今は安心して見守ってます」と笑った。例会で桂会長の点鐘の後、「君が代」斉唱があった。その一節「さざれ石の巌いわおとなりて」に、ふと、瓦がれき礫の残る益城町が復興する姿を思い浮かべた。歌詞は「苔の生むすまで」と続くのだが、熊本りんどうRCは、むしろローリングストーン(転がる石)として常に清新に、活動的であってほしいと願った。……議論は尽きず結論は会長預かりに。イベント一つ受け入れるのも大変だ。 会が終わると、招待状を配る女性会員がいた。住宅建設会社社長の若杉美雪さん。「実は地震の復興工事が縁で、同業の男性と結婚話がトントン拍子に進みまして」と披露した。おめでとうございます。 じつは、熊本地震だけでなく、熊本りんどうRCにとって昨年は、もう一つ大きな出来事があった。一一月に創立一〇周年を迎え、記念式典を挙行したのだ。震災のために種々のイベントが中止になったり、クラきて、熊本地震以降むしろ結束が強まりました」と言う。初代と二代目の幹事、三代目会長も務め、会長二度目の桂さんは「最初は、みんなロータリークラブは何をするところかよくわからない。まず、永田壮一さん堅田勝彦さん(右から)篠崎あずささん、工藤直美さん、若杉美雪さんジャーナリスト、歴史作家。アサヒカメラ、朝日新書編集長など歴任。近著に『「欠点」を「長所」に変える就活力』(サンマーク出版)がある。岩田一平(いわた・いっぺい)熊谷武二(くまがい・たけじ)写真家。公益社団法人日本写真家協会会員。人物、歴史を取材テーマに、雑誌、出版物等に発表。写真集『神戸・消滅と再生』(講談社)。小気味よく進行する例会

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