ロータリーの友 2017年7月号
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THE ROTARY-NO-TOMO2017 VOL.65 NO.7THE ROTARY CLUB OF KUMAMOTO RINDOU 熊本りんどうロータリークラブ益城から地域を盛り上げようと創立一〇周年事業あえて盛大にクラブが中心となりシンポジウムをされたら」と言った。住永さんは、うなずくとメモを取った。8211どん変わっていくのがわかる。 「最初はどうしてよいかわからず、マニュアルなんてないし、ともかくやるっきゃないと頑張った」と住永さんは振り返る。しかし、阪神・淡路大震災(一九九五年)、東日本大震災(二〇一一年)をはじめ震災はたびたび起きてきた。初期には何が必要で、次に何が起きているのかといった共通項は多いだろう。被災地でどんな活動をすればよいか、ロータリークラブ内で被災地の教訓や知見を共有して次に生かす必要がありますね――こんな話を住永さんとしていると、阪神・淡路大震災の被災地を長く撮ってきた大阪在住の熊谷カメラマンが、後ろから「震災の記憶って忘れられがちですよ。東北、阪神、熊本の被災地のロータリー住永栄一郎さんやフェイスブックなどSNSで情報を拡散し、来た人には要るだけ取っていってもらったり届けたりしました。混乱もなく、さすがニッポン! と思いましたね」。だが、最低限の物資が確保されてきた一週間目ぐらいから、不平や不満、諍いさかいが見えだしたという。「いかん、みんなの気持ちを一つにしようと思い、まず鉢巻きを、さらに、このTシャツを六〇〇枚つくり、ロータリークラブやボランティアの方たちに配りました」。 しばらくすると今度は「被災家屋の解体、引っ越しに車を貸してほしい」との声が上がる。ロータリークラブの事業としてオートメッセの提供車両と合わせて二六台を無料レンタルした。被災地に必要なモノとコトは、時間の経過とともにどんこま犬は骨折中町内に残る被災の様子クラブでつくったTシャツ全壊してしまった家屋クラブで車両の無料レンタルを実施週報『りんどう通信』間嶋徳彦さん仮設住宅前で住民と話す野田祐士さん(左) 熊本地震発生時の熊本りんどうRCの会長は、和食店「お料理まじま」の間嶋徳彦さんだった。店は熊本市内だが、地震直後に断水し近所の瑞鷹酒造(赤酒で有名)の井戸水を分けてもらったりして営業した。一方で、クラブとして全国のロータリークラブの協力も得て、豚汁、ラーメン、焼きそば、うどんなど炊き出しの支援の奉仕活動も続けた。益城町の小学校の避難所では「朝はおにぎり、昼はパン、夜は揚げ物の多い冷たいコンビ

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